業界の「文脈」に合わせてAIが判断する
この「Industry Complete」というコンセプトに基づいたERPこそ、AIエージェントはその真価を発揮する。インフォアのAI戦略は、単なるツールの提供に留まらない。業界に特化したデータモデルと業務プロセスに、AIが完全に統合されている。
「インフォアは『インダストリー・カウンシル』という会議体を通じ、世界中のユーザー企業の声を製品開発に反映させています」(佐藤氏)
本部長
ソリューション
コンサルティング本部
佐藤幸樹氏
KOKI SATO
その成果の実例として、たとえば、需要が変動するトラックメーカーでは、紙で送られてくるばらばらな受注データを、OCRとAIが自動で読み取り、意味を理解して基幹システムに取り込むことで、入力工数を劇的に削減した。
特殊フォークリフトメーカーでは、AIが過去のメンテナンス履歴から必要な交換部品をリコメンドすることで、サービスマンの初回訪問での修理完了率を30%も向上させたという。
「これらは、業界の『文脈』を理解したAIだからこそ実現できた成果です」と佐藤氏は強調する。
マルチテナント型のクラウドであるため、半年に一度のペースで機能がアップデートされ、AWS(Amazon Web Services)と共同開発された最新の生成AI技術なども即座に利用可能となる。「自分たちで変化に対応しなくても、プラットフォームが進化させてくれる」(佐藤氏)という環境は、リソース不足に悩む日本企業にとって強力な武器となるはずだ。
経営者に不可欠な「マインドセット変革」
課題はあるが、AIエージェントブームは、日本企業にとって「変革のチャンス」だ。だが、それをつかむためには、経営者自身の「マインドセット変革」が不可欠である。
布施氏は、経営者に向けて、ITに対する「意識改革」と「学習」の重要性を説く。
「もはやITは単なる効率化のためのコストではなく、『競争力の源泉』と捉え直す必要があります。そのためには、経営者自身もある程度のテクノロジーを学び、自社の課題を客観視する目を養わなければなりません」
ビジネスとITが一体化したいま、その活用法は経営戦略そのものになっているのである。現場の抵抗を押しきってでも、全体最適のために業務を標準化する。その「痛みを伴う決断」を下せるのは経営者しかいないのだ。
「我々は単なるベンダーではなく、変革に伴走するパートナーでありたい。日本の製造業が輝きを取り戻すために、我々の知見を使い倒してほしい。覚悟を決めた経営者となら、我々はどこまでもともに走ります」(布施氏)
バズワードの罠を抜け出し、足元の「土台」を固めた企業だけが、AI時代の勝者となる。インフォアの「Industry Complete」は、そのための確かな羅針盤となるだろう。
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