IoTやM2M、センサーネットワークの進化と、それを支えるサイバー空間上の高度なコンピューティング技術が、ものづくり現場に第4の産業革命をもたらすといわれている。いかにして革命へと進化すればよいか。ものづくり分野で圧倒的な知見と分析手法を有する日立コンサルティングは、日立グループと連携した豊富な実績から、「技術力で経営課題を解決するコンサルティング・ファーム」としてさまざまな分野でものづくり改革をリードしている。そのノウハウを凝縮した〈オペレーション・マネジメント改革サービス〉について聞いた。
「点から線」「線から面」へ広がる
マニュファクチャリング改革
ものづくりの現場では「インダストリー4.0」が第四の産業革命といわれて注目を集めている。

デジタル・マニュファクチャリングの発展段階
IoT、M2M、センサーネットワークなどITの進化によって単に設備や機器がつながるだけではなく、製造業がグローバルに培ってきた経験とデジタル技術が融合し、モノのつくり方がこれまでとは大きく変わろうとしているのだ。この点において日本の製造業を代表する日立グループのコンサルティング部門である日立コンサルティングは未来に向けた明確なビジョンを持っている。それが、図「デジタル・マニュファクチャリングの発展段階」である。一層のコスト削減を実現するだけでなく、顧客満足の向上や新たな価値を創造することがデジタル・マニュファクチャリングのめざす姿だ。
グローバルなコンサルティング・ソリューションをリードする日立コンサルティングの荒井岳シニアディレクターは、「1990年代を中心として2000年までは、SCM(サプライチェーン・マネジメント)の高度化の時代でした。SCMを横の流れだとするならば、現在は縦の流れであるECM(エンジニアリングチェーン・マネジメント)の重要性が強く認識され始めています。縦の線と横の線が整えば、その線がCPS(サイバーフィジカル・システム)によって面へ広がっていきます。我々のコンサルティングサービスでいうならば、個別業務は『点の改革』、それがITの活用によりSCMやECMのような『線の改革』へ移り、将来は『面の改革』へ広がっていくのです」と説明する。