検索とAI(人工知能)を活用したデータ分析プラットフォームを提供する業界リーダーであるThoughtSpot(米国カリフォルニア州)は、Harvard Business Review Analytic Servicesに委託して新たな調査を実施し、データから有益なビジネス価値を得る上で、フロントラインワーカー(現場の最前線で働く従業員)が果たす重要な役割について掘り下げた。
※本ページ内でHarvard Business Review Analytic Servicesの調査レポートをダウンロードすることが可能です。

現場でデータドリブンな意思決定ができると
自社の成功につながるとの回答が9割近く

 Harvard Business Review Analytic Servicesに調査を委託した狙いについて、ThoughtSpotのスディーシュ・ナイアCEO(最高経営責任者)は、「組織のリーダーに、従業員へ権限を与え、データに基づく意思決定を行う上で必要なツールを装備させるだけでなく、どのように実現するかの青写真を提供する必要があることを理解してもらうことにあります」と語る。

 どのような企業にとっても、その成功を左右するのは顧客であり、日常的に顧客と関わっているのはフロントラインワーカーである。だからこそ、多くの企業は、フロントラインワーカーがデータに基づく意思決定を瞬時にできる権限を与えることの必要性を理解しているはずだ。

 実際、Harvard Business Review Analytic Servicesが、「ハーバード・ビジネス・レビュー」の読者層を対象に実施した調査では、フロントラインワーカーのデータドリブンな意思決定を可能にすることと、自社の成功の間に明らかなつながりがあると、90%近くが回答した。

調査のハイライト

 しかし、このようにフロントラインワーカーへの権限委譲の必要性を理解しながらも、それを実現できている企業は多くない。その大きな要因として今回の調査から判明したのは、「フロントラインワーカーが(データから)インサイト(洞察)を得るためのツールが整備されていない」「インサイトを応用するための知識を与えていない」「インサイトを活用できる組織文化や組織構造がない」といった点だ。

 この結果に関して、ThoughtSpot日本法人の有延敬三カントリーマネージャーは、次のように述べる。

有延敬三
ソートスポット合同会社
カントリーマネージャー

 「従業員がデータドリブンなインサイトを得られるように新しいテクノロジーに投資しても、それはほんの手始めにすぎません。これと並行して、企業は文化の変革を進め、従業員がデータドリブンなインサイトを掘り起こせるだけでなく、インサイトを活用して最前線で意思決定を行えるようにすべきです」

 そのためには、組織構造や技術的負債、企業文化に関わる幾つもの障害を克服しなければならないだろう。今回の調査では、フロントラインワーカーに権限が与えられ、デジタル装備が整っている「リーダー」企業へのインタビューも行っており、それらの企業がどのように障害を克服したかをレポートにまとめている。

 例えば、最新テクノロジーとデータドリブンの仕組み作りで、目に見える結果を出しているAIG損害保険は、データに深い情熱を傾ける人材(データインフルエンサー)を活用し、組織全体の推進者としての役割を担わせている。そのデータインフルエンサーは、最前線に立って働き、同僚を触発して企業文化を形成している。

 人口の減少と高齢化という構造的な問題を抱える日本企業にとっては、最も貴重な資産であるデータを活用して現場をエンパワーメント(力づけ)することで、生産性を劇的に高める抜本的なアプローチが必要なことは言うまでもない。

 組織変革を目指す企業リーダーやデジタル変革を推進する立場の方々、そして企業の成功に貢献したいと考えるフロントラインワーカーの人たちには、Harvard Business Review Analytic Servicesがまとめたこの調査レポートを一読することを強くお勧めしたい。

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