日本にAIドリブン企業をもっと増やしたい

 デロイト トーマツ コンサルティングとDataRobotはこのほど、戦略的連携に合意しました。この連携を通じて、どんな顧客提供価値が生まれていくことを御社は期待していますか。

馬場 先ほども述べましたが、私が考える日本の課題は、AI先進企業とそうでない企業に大きなギャップがあることです。このギャップを埋めて、日本全体の競争力を高めていくパートナーとして、デロイト トーマツ グループには期待しています。

 我々は、現場のポテンシャルを解き放つ活動に注力してきましたが、経営層にAIの現実と可能性を理解してもらう活動はまだ不十分です。デロイト トーマツ グループが得意とする経営層へのアプローチやCoE組織のデザインといった面でうまく連携できれば、企業全体としてのポテンシャルが大きく花開くと考えています。

 最終的には、日本にもっとAIドリブンな企業を増やしていくこと。この連携ではそれを実現していきたいと思っています。

 そうですね。顧客やマーケットはダイナミックに変化しており、足元ではコロナ禍も相まって、人々はより社会的な価値を重視するようになっています。これまでのビジネスのやり方やプロセスを既存の枠に囚われずにデザインし直すことが必要で、それがDXにもつながります。

 その際にAIをうまく活用して、自社が持っているポテンシャルを解き放つ必要があります。そういった意味でDataRobotのプラットフォームが変革のドライバーになることは間違いないですし、今回のアライアンスを通じて、幅広い業種、企業に対してDXの支援ができればと、私も考えています。

 最後に日本のビジネスリーダー、次世代のリーダーに対して、メッセージをお願いします。

馬場 前述の通り、AIは実験の段階からミッションクリティカルなステージに入りました。プロジェクト単位での活用から全社レベルでの戦略的活用に変わり、すべての産業において、「ナイス・トゥ・ハブ」から「マスト・ハブ」に変わったことを理解していただきたい。

 そのうえで、自分が関わっている業務やチームにおいて、AIをどこに、どう使っていくのかを真剣に考えないといけません。なぜなら、皆さんがAIコンシューマーになることで、顧客への提供価値が最大化されていくからです。

 AIは、自社が持っているデータや人材を活かすことができる基盤です。馬場さんがおっしゃるように、自分たちがいままで築いてきた提供価値をいかに飛躍させるかという視点を持つことが、AI活用においても重要だと思います。