「そもそも新規事業の創出や事業変革などは『有事』。有事で活躍する人材は、既存事業で活躍する人材とは特性や資質がまったく異なります。まず、このような人材を発掘し、行動を生み出すステップを描くこと。各現場の社員に火がつき、変革に向かうベクトルが全社的に波及する組織風土を醸成することが重要です」
そこで、アルファドライブが提供するコンサルティングサービスが「PurposeDrive」だ。パーパス(存在意義)を起点とした人と組織をつくり、事業の変革を目指すものである。

執行役員
コーポレートトランスフォーメーション事業担当
鳥海裕乃氏
Hirono Toriumi
「当社が最も大事にしているのは、組織のパーパスやビジョンに基づき企業の中の『人』を変えることです。それによって、私たちが介在しなくても新規事業やイノベーションを持続的に創出できるケイパビリティをつくり出すのが最終目標です」
具体的には、自律自走する人・組織・事業を生み出す組織変革を5つのステップで進める(図表参照)。まず、PMVV(パーパス、ミッション、ビジョン、バリュー)を開発・浸透させ、事業・変革の方向性や領域を明確に示す。そのうえで、当事者の意識・熱意を醸成し、組織変革のステージ(WILL~GROWTH)を上げていく。
「重要なのは、各施策が一過性なものにならないように、PMVVと経営・人事・事業戦略とのアライメントを取ること。段階を一つひとつクリアしながら人・組織・事業が一体となって変革を進めることが肝心です」
コンサルティングは、ミッションを持つ経営企画部や人事部などの部署に、ボトムアップで変革を推進する「事務局」を立ち上げることから始める。
「私たちは目的・旗印を定めると言っていますが、事務局が中心となってAs-Is/To-Be(現状と目指すべき姿)から、どのような成果を目指し、どういう施策を打ち、どのようなKPI(重要業績評価指標)を定めるのか。組織変革プランの作成から支援に入ります。こうした取り組みは次世代リーダーの育成にもつながります」
その後、経営の意思との整合性を図り、組織変革プランを実行。具体的な行動変容や成果の創出に取り組んでいくという。
人材・組織課題を解決する多彩なソリューションを提供
もともと同社は、伴走型の新規事業開発支援で急成長してきた企業だ。その豊富な支援実績と社内起業家を育てる独自ノウハウは高い評価を得ている。
さらに、ユーザベースグループのソーシャル経済メディア「NewsPicks」のアセットを活かした学習コンテンツなども利用できる。人材・組織課題のフェーズに応じて多彩なソリューションとSaaSプロダクトを提供できるのも同社ならではの強みだ。
では、これまでの支援実績の中から同社の特徴がよくわかる事例を2つ紹介しよう。重工メーカーのIHIでは、組織がサイロ化され、保守的な組織風土によって、変革に向けた活動が加速しづらくなっていた。そこでアルファドライブでは、イノベーションに関心のある従業員を募り、「社内イノベーター人材コミュニティ」を開設(約200人が参加)。イノベーションに必要なスキルとマインドを実装する「人材育成プログラム」と、保守的なカルチャーを変える「組織風土改善プログラム」を提供した。その結果、半年後に62件の事業アイデアの起案があり、うち4件が社内副業制度に基づいて事業化が検討されている。
東京海上日動火災保険は、サイロ化によって大規模なイノベーションが起こりにくいという課題を抱えていた。そこでアルファドライブでは「社内ラーニング・コミュニティ」の立ち上げと運営を支援。当初200人だった参加者はクチコミで広がり、4年目を迎えた現在は3500人を超えた。参加者の新規事業提案や組織の枠を超えた越境プロジェクトへの起用が増えている。さらに、東京海上グループのパーパスを従業員一人ひとりの行動に結びつけるインターナルブランディングも支援。従業員の存在意義が明確になり、エンゲージメントの向上やイノベーションが生まれやすくなる効果が期待されている。
人材開発と組織活性化を軸に組織変革を支援するアルファドライブの「PurposeDrive」。いま注目されている「両利きの経営」(コア事業の深化と新規事業の探索の両立)を実現する最適なソリューションといえよう。
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