斬新なアイデアを「拒絶すべき異端」と見なしてはいないか

 R&D費に何十億ドルも投じながら、生み出されるイノベーションの水準に不満を感じている企業のCEOは多い。

 こうしたリターンの低さの根本原因の一つとして、多くの調査で指摘されているのが、斬新なアイデアを「拒絶すべき異端」と見なしがちな経営陣の傾向である。着想、統合から実践に至るイノベーションプロセスの各段階で、経営幹部は「逸脱したアイデア」を骨抜きにして既存の事業に適合させたり、完全に潰してしまったりする。

 しかし筆者らは、経営幹部とイノベーターがネットワークを注意深く活用することで、この問題に対処できると考えている。