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企業の行動が反発を招く時
2023年4月1日、ちょうど「マーチマッドネス」の愛称で親しまれる米大学バスケットボールのトーナメントが開催されている時、トランスジェンダーのインフルエンサー、ディラン・マルベイニーが、バドライトの宣伝のためにインスタグラムにタイアップ投稿をアップロードした。すぐさま激しい反発が起こり、広がっていった。米国中の社会的保守派がこのビールブランドを非難し、不買運動を開始したのである。
ブランドを所有するアンハイザー・ブッシュは、騒動が始まってから2週間後に発表した最初の公式声明で、この論争や激しい攻撃の的となったマルベイニーについて直接言及することを避けた。マルベイニーは失望を明らかにし、「企業がトランスジェンダーを採用しておきながら公式に彼ら彼女らを支持しないことは、トランスジェンダーをまったく採用しないことよりも悪いと私は思います」と語った。
この論争により、バドライトは米国での売上高3億9500万ドルを失ったと推定され、ビール売上高で全米首位の座から滑り落ちた。