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DX推進に取り組んでいるものの、成果を実感できない──。そんな悩みを抱える企業がいま注目しているのがデザインコンサルティングファームだ。いったい、一般的な総合コンサルや戦略コンサルと何が違うのか。そして、なぜ“デザイン”がDX推進に役立つのだろうか。
大手銀行が選んだDX支援の“意外な”パートナーとは
社会全体のデジタルシフトが急速に進展する中、さまざまな業界で経営環境が様変わりしている。
ある大手銀行では、リテール店舗の窓口業務の再編と並行してインターネットバンキングなどのデジタルサービス拡充を進めるため、DX(デジタル・トランスフォーメーション)を推進していた。しかし、ただ単にデジタル化を進めればいいというものではない。使い勝手が悪ければ顧客は簡単に他社に乗り換えてしまうからだ。
喫緊の課題は、顧客の視点に立った、信頼性の高いデジタルサービスを、できる限りスピーディに構築し提供すること。そのためには、DX推進を支援してくれるパートナーが必要になる。そこでこの大手行はコンサルティングファームを中心に何社かに白羽の矢を立てていったのだが、その中には何とデザイン会社があった。なぜDXとは縁遠い存在に思えるデザイン会社が選ばれたのだろうか。
「デザインというと、一般に色や形など造形的なものを思い浮かべますが、それだけではありません。広い意味ではデザイナーの考え方や手法を応用して、『人を起点に課題を定義し、解決策を考え、それを試しながら実行すること』を指します。たとえば、アプリを快適に使えるように顧客体験を設計するといった無形のものも含まれます。こうしたデザインによるアプローチがいま注目されているのは、DXの課題解決に役立ち、結果として企業の競争力を高められるからです」
そう語るのは、先述した大手行のDX推進を支援するデザイン会社、コンセント取締役の大﨑優氏だ。
同社には、「すでにDX推進に取り組んでいるものの、なかなか根づかない」「一般的なコンサル会社に支援を依頼したが成果が見えない」といった企業から続々と依頼が舞い込んでいるという。いったい、同社のサービスは、何が違うのだろうか。