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【HBR CASE STUDY】
[コメンテーター]
ピーター・グッドソン(Peter Goodson)元クレイトン・ダビラー・アンド・ライス パートナー
ジョン F. オルソン(John F. Olson)アメリカ弁護士協会 コーポレート・ガバナンス委員会 委員長
チャールズ H. キング(Charles H. King)コーン・フェリー・インターナショナル マネージング・ディレクター
デイビッド J. バーガー(David J. Berger)ウィルソン・ソンシーニ・グッドリッチ・アンド・ロサーティ パートナー
[ケース・ライター]
アジット・カンビル(Ajit Kambil)デロイト・リサーチ グローバル・ディレクター
ブルース・ビーブ(Bruce Beebe)デロイト・アンド・トウシュ コーポレート・ガバナンス・センター リサーチ・ディレクター
*HBRケース・スタディは、マネジメントにおけるジレンマを提示し、専門家たちによる具体的な解決策を紹介します。ストーリーはフィクションであり、登場する人物や企業の名称は架空のものです。経営者になったつもりで、読み進んでみてください。
いきなり大企業から取締役の指名が──
「やあ、ジョン。トム・ラッセルだ」
「やあ。今日はどんな話だい」
「残念ながら、今日は趣味の話じゃないんだ」
ジョン・クラフは、ソルトレイクシティを本拠とするIT企業、ネットRFのCFOを務めている。かたやトム・ラッセルは、マンハッタンの有名なヘッドハンティング会社、ムーア・アンド・スウィジンズのバイス・プレジデントである。2人共、熱狂的な航空マニアであった。
「それは残念だな」とジョンが答えた。「君のリッケンバッカー[注1]のプロペラを、私のTWA(トランスワールド航空)[注2]のカクテル・マドラーと交換してくれるのかと思ったよ」