「AI前提」の経営を推進する3つのアクション
横山氏は、「人の役割がAIエージェントに置き換えられていく大波には、抗いようがない」と見ている。
なぜなら、AIの仕事には、人がやるような「曖昧さ」が微塵もなく、正確無比なアウトプットを超高速で繰り返せるからだ。人間のように疲れることはなく、「給料が安い」「待遇が悪い」と文句を言うこともない。
「今後、AIの活用がビジネスの大前提となることを想定すると、経営の発想も『AIありき』に転換しなければなりません。既存の経営のパラダイムを根底から見直す必要があります」と横山氏は提言する。そのうえで、取り組むべき具体的なアクションとして挙げるのが、次の3つだ。

龍谷大学理工学部卒。NEC情報システムズ(現NECソリューションイノベータ)を経て2005年入社。ITグランドデザインやプログラムマネジメント、開発プロセス定義、デジタルガバナンスなど幅広い実績を持つ。近年はAIエージェントを活用した新規事業創出や事業戦略構想を支援している。
第1に、現行の戦略と長期計画をAI前提の構造へと再設計し、どの領域をAIに任せ、どの部分で人間の創造性を発揮するのかを明文化すること。第2に、社内のレガシーシステム(※)をソフトウェア開発に特化したAIエージェントでモダナイズし、ビジネス環境の急速な変化に追随できるように備えること。そして第3に、AIエージェント活用のために不可欠なガバナンス体制の構築である。
横山氏は「3つの中でも、AIエージェントを使ったシステムの刷新は、投資コストをすぐに大きく削減できる点で、即効性の高いアクションだといえます。ULSコンサルティングは、 AI活用の戦略策定から、システム刷新、ガバナンス体制構築まで、すべての重要領域を支援する体制をつくってきました」と語る。
同社は、企業変革のスペシャリストとして、システム開発のみならず、事業戦略づくりや業務改革、組織変革までトータルに支援している。
そのケイパビリティに対する社内外の認識を広げるため、2025年10月に、旧社名の「ウルシステムズ」から「ULSコンサルティング」に社名変更した。
横山氏は、「20年以上にわたって培った当社のケイパビリティを総動員し、『AI前提』の経営へとシフトチェンジする企業を支援していきたい。変化に逡巡することなく、AIの普及をチャンスと捉えて、『攻め』の経営に挑む企業を応援します」と語った。
※レガシーシステム:老朽化、複雑化した情報システム
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