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臨時株主総会が近づくにつれて、取締役会のメンバーは、少し憂鬱な気分になるものだ。もちろん、私自身もこの審判を受ける身にある。
過去30年以上にわたって、私は取締役として、その責任以上の仕事を果たしてきた。ところが、何と同僚の取締役が、「消極的」「怠惰」「デブで、のろまな楽天家」と評されているとは知らなかった。
これは、最近の取締役会の現状を言い表している。確かに、取締役会を批判する者は、取締役の頭を悩ますような攻撃手段を数多く持っている。しかし、取締役会のほとんどが、本来の仕事をまっとうしていないことも否定できない事実なのだ。
取締役会には、極めて重要な責任が2つある。
1つは、長期経営戦略の監視であり、もう1つは、経営幹部を選出し、評価を行い、彼らの報酬を決めることである。
しかし、1980年代では、この2つの責任は縮小された。なぜなら、取締役会が、この責任をコントロールしようとしても、うまくいかなかったからである。つまり、取締役会は平凡な業績に甘んじている引け目から、膨大な借金で資金調達したM&Aやリストラクチャリングを黙認せざるをえなかった。
かたや、業績が期待はずれであったにもかかわらず、ゴールデン・パラシュート(注)などの結果、CEOの報酬は急騰したこともあった。後知恵ではあるが、いまでは、ほとんどだれも選択しない方法である。
変革が求められているのは取締役自身である
しかし、取締役会は改善され始めている。
1961年に私が、ある会社の取締役に就任した頃は、社内取締役が取締役会の過半数を占めるケースが大半であり、彼らが社外取締役を選んでいた。しかし、ボストンのコーン・フェリー・オーガニゼーショナル・コンサルティング社が実施した最近の調査によると、典型的な取締役会の場合、現在、3名の社内取締役と約9名の社外取締役から構成されている。
これは、1970年代半ば以降に改善された取締役会の例と比べて顕著な特徴を示している。当時の取締役会は、平均して5名の社内取締役と8名の社外取締役から構成されていたのだ。



