-
Xでシェア
-
Facebookでシェア
-
LINEでシェア
-
LinkedInでシェア
-
記事をクリップ
-
記事を印刷
-
PDFをダウンロード
ゼロックス社の会長を兼ねる最高経営責任者として、ポール・アレアー氏は変貌を遂げるアメリカ企業の変革の縮図ともいうべき企業を率いている。
1959年に最初の普通紙用コピー機を導入したことにより、ゼロックスは新しい産業を生み出し、めざましい成長の10年へと踏み出した。しかし、あまりにも容易に成長を遂げたことがあだとなり、ゼロックスはその中核を成すビジネスの基本構造に目を向けることを怠って、低コストの日本のライバル企業との競争にもろさをさらけ出す結果となった。1980年代の初めにはゼロックスのコピー機市場に占めるシェアは半減し、総資産収益率は8%に縮小した。
1980年代半ば、世界のコピー機市場における支配的地位を取り戻して将来の成長に向けた新たな踏み台を築くために、ゼロックスは長期計画に乗り出した。その第一歩は、製品開発、製造、顧客サービスといったビジネスの基本構造を練り直すためにクオリティを重視した技術を利用することであった。「クオリティによるリーダーシップ」と名づけたプログラムのおかげで、ゼロックスは大手アメリカ企業のトップを切って、日本企業からのマーケット・シェア奪還に成功した。総資産収益率も14%に伸びた。



