バイオテクノロジーのエンジニア、ジョン・ドゥーリは母国アイルランドを捨てて渡米し、世界屈指の製薬会社に入社した。しかし、望郷の念を捨て切れず、アイルランド経済の活況も手伝って、ダブリン支社への転勤話に乗り、再び母国へと戻った。すっかり落ち着いたところに、彼は仕事で大成功を収める。これがアメリカ本社の目に留まり、上司の後押しもあって彼に戦略部門のトップを任せるという異例の昇進が内示された。この話を受ければ、アメリカに転勤しなければならない。またとないチャンスとはいえ、母国に帰ってきた理由を思い出せば、それほど魅力的な話ともいいがたい。はたしてジョンは出世を諦めてアイルランドに残るべきか、それともチャンスを求めてもう一度アメリカに渡るべきか。