「空中ブランコの曲芸師」のような働き方
「空中ブランコに乗ったことはありますか」
これは、独立コンサルタントであるマーサが、世界的なコンサルティングファームを退職して自分で仕事を始めてからの5年間、どのように働いてきたかを筆者らに質問された時の答えである。
マーサは最近、実際に空中ブランコに乗ったのだが、これこそ自分の職業生活を表す格好のメタファーだと思った。仕事が途切れた時の空虚感、次の依頼をもらった時の天にも昇るような気持ち、仕事を極めるのに必要な規律と集中、そして洗練。空中ブランコの曲芸師は途方もないリスクを負っているように見えるが、安全ネットや装備、仲間の曲芸師をはじめとする安全システムに支えられていると彼女は説明する。「自分だけが頼りと見えますが、そうではありません」