男女の賃金差は相変わらずだが、この問題についての議論は、経営上の差別、報酬の不透明性、女性の交渉下手といった要因が中心である。ウーバーのドライバーという新たなデータセットに注目した最近の調査では、賃金差という問題から、これらの要因を除いている。

 調査では2015年1月から2017年3月にかけて、米国のウーバーXとウーバープールの運転手全員(合計187万人以上)のデータを利用した。男性の平均収入は、1時間当たり21.28ドルだったが、女性は20.04ドル(いずれも経費込み)に留まり、その差は7%である。

 料金は決まっているため、経営の方向性や従業員の交渉能力では、この差は説明できない。ドライバー側の差別は調査したが、無視した。