ルース・ウェストハイマーは1980年代にラジオやテレビで活躍し、セックスセラピスト「ドクター・ルース」として名を馳せたが、最初からそうなることを目指していたわけではない。

 しかし、ソルボンヌ大学とコーネル大学で学んで心理学者になったウェストハイマーのもとに、視聴者にセクシュアリティについて教える番組のホストにならないかという誘いが舞い込んだ時、この仕事は絶対に引き受けるべきだと感じたという。彼女はいまでも講演や著述などの活動に積極的に取り組んでおり、近年も何冊かの著書を上梓している。「この年齢にしてはかなり頑張っているでしょ」とウェストハイマーは言う。

HBR(以下色文字):心理学者として開業し診察に携わりつつ、研究者としても活動していたあなたが、タレント活動を始めることにためらいはありませんでしたか。