ネガティブな経験から成長へ向かう
「これが何かよいことにつながるのだろうか」
ストレスを受けたり、危機的状況に陥ったり、トラウマ(心的外傷)を受けた時に、人はこのような問いを抱きがちである。
我々は今年(2020年)、数十万人が命を落とし、前例を見ないほどの人々が失業し、世界的な景気後退を迎える原因となったパンデミックによって、打撃を受けた。このように個人的かつ集団的な悲劇に直面すると、冒頭の問いへの答えは「つながらない」であると思えるかもしれない。しかしいつかは、このつらい時代の長期的な顛末と、それが個人や組織、地域社会、そして国家に何をもたらしたのか、思いをめぐらせることができるようになるだろう。その結果には悪いことだけでなく、良いことも含まれるのは間違いないだろう。