誰もが不安を感じている

 自分は大惨事の主人公だと思い込むことにかけて、私には世界レベルの才能がある。私の脳によれば、すべてのことはうまくいかない。いつ何が起きてもおかしくない。最悪の事態に備えておかなければ。

 たいていの場合、私は間違っている。ほとんどの飛行機は墜落しないし、車は衝突しない。私はまだ連続殺人犯に狙われたことはない。12歳にして心臓発作に倒れることはなかった(バーベキュー味のポテトチップスをやけ食いして、慢性的な胸焼けになっただけだ。この話は別の機会に)。

 しかし、この1年は違った。グローバルな規模で多くの悪いことが現実になった(そしていまも続いている)。生来の不安症によって形成された私の世界観が、最も恐ろしい形で裏付けられた気がした。