2003年、ベイン・アンド・カンパニーの調査によると、2000年をピークに、CRM投資は年々減少してきたが再びCRMブームが到来していることが判明した。ただし、同じ轍を踏んではならない。賢い企業は、大規模プロジェクトで臨むのではなく、顧客リレーションシップを深めるプロセスのなかで、彼らが「痛点」と呼ぶ、決定的なプロセスに絞って、小規模なプロジェクトを走らせ、早期に成功させてから、これを他のプロセスへと横展開している。本稿では、航空機部品メーカーのアビオール、大手消費財メーカーのキンバリー・クラーク、産業機器メーカーのインガソール・ランドなど、CRMのベスト・プラクティスを紹介し、その成功要因について具体的に解説する。