キャリアをスタートさせた時から持っているオリンピア製の古いタイプライターを使って、ダニエル・スティールは170編の小説を書いてきた。

 デビュー作のGoing Home(帰郷、未訳)は、1973年、9人の子どものうちの1人目が幼児の頃に出版された。その後の小説の多くは、子どもが学校に行っている間や寝ている間に完成させ、一度に複数の作品を執筆することも多かった。

 最新作はFlying Angels(宙を舞う天使、未訳)である。このベストセラー作家は、みずからの人気の秘密を、「私たちを傷つけたり、怖がらせたりするもの」を正直に書く一方で、登場人物には戻れる「安全な港」を、読者には「希望の感覚」をいつも与えることができているからだと分析する。