勝俣氏は、「重大だと思えるリスクを洗い出し、真に事業戦略の大きな妨げとなりそうなものだけを絞り込みます。そのうえで対策に向けた体制やルールづくりを十分に検討して行い、絞り込んだリスクにリソースを集中投入するのです」とアドバイスする。

 優先的に対処すべきリスクをみずから絞り込むと、その危険性に対するリーダー自身のとらえ方も敏感になるものだ。

「総花的にリスクを並べ立てられても現実味を感じにくいものですが、リスクを限定してインパクトを想像すると、おのずと危機意識が高まるものです。その意識をしっかりと伝え、社員全員が共有できるようにすべきです」

 同様に、「各部門のリーダーも、部門ごとの目標に応じて影響力の大きなリスクを絞り込み、その対策に専念させるのが望ましい」と勝俣氏は語る。

 また、リスクに対する備えとして、定期的に訓練や演習などを行っておくことも重要だ。

「日本企業の場合、半期ごとに、せいぜい年1回や2回といった頻度で行うのが一般的ですが、なるべく回数を増やして、動きをよくしておいたほうがいいと思います」

 さらに、「想定もしなかったリスクの発生に備えて、どんな状況に直面しても臨機応変に対応できるよう訓練もしておきたいところです」と勝俣氏は語る。

 言うまでもなく、臨機応変な対応力は、現場を指揮するリーダーにこそ求められるものだ。

「欧米企業では『サイバー攻撃』や『情報漏えい』といった項目で構成される『クライシスルーレット』を回し、出た目に応じて対応策を議論するという訓練を行っているところもあります。こうした訓練を通じて、常に身構えるようになっておけば、不測の事態が起こっても機敏に対応できるはずです」

 ニュートン・コンサルティングでは、こうした訓練や研修、リスクマネジメント体制づくりのためのコンサルティングなど、さまざまな支援サービスを提供している。支援に当っては必ずトップインタビューを行い、応じてもらえない企業には、サービスを提供していないという。

 勝俣氏は、「リーダーこそがリスクマネジメントの要であるという考え方から、あえてそうさせていただいています。これからも、危機意識を持ちながら目標を達成できるリーダーの養成を支援します」と語った。

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