ジュンパ・ラヒリは図書館員の娘で、幼い頃から読むことも書くことも好きだった。しかし短編を集めた作品が初めて出版されたのは、大学卒業後に大学院で4つのプログラムを修了してからだった。彼女自身が驚いたことに、その作品はピューリッツァー賞を受賞した。

 続いて発表した短編や長編小説のほとんどは、ベンガル系米国人としての自己の体験に基づいている。そして、その後ローマに移住し、イタリア語での執筆と出版、英語とイタリア語間の翻訳を始めた。

 現在はプリンストン大学で教鞭を執る。最新作はTranslating Myself and Others[注1](私や他者を翻訳する)である。