データアナリティクスを専門にHBRに最も多くの論文を寄稿
編集部(以下色文字):『ハーバード・ビジネス・レビュー』(HBR)が創刊から100周年を迎えました。教授はHBRに数多くの寄稿をしてきましたが、そのきっかけについて教えてください。
ダベンポート(以下略):HBRは、アカデミアだけでなくビジネスパーソンにも影響力を持つ、数少ない媒体の一つです。そのため、寄稿するならばHBRが最もよい媒体だと考えてきました。
最初の論文[注1]を書いたのは35年ほど前になります。当時、ITコンサルティング会社インデックスでITマネジャーとリサーチャーを兼務する仕事をしていまして、メンターとも呼ぶべき方と一緒にHBRのオフィスを訪ねました。初めて編集者とお会いした時、とても緊張したのを覚えています。論文では「経営者はいかに企業内の情報システムの行方に影響を与えることができるのか」という内容を書きました。