何がスタートアップの明暗を分けたのか
成功に近い位置にいると思われた3つのスタートアップ3社について考えてみよう。
キング・デジタル・エンターテインメントは2012年の時点で、人気の高い無料スマートフォンゲームの開発業者としての地位を確立していた。大ヒット作「キャンディークラッシュ」のおかげで、ユーザーベースは飛躍的に拡大していた。2012年半ばから2013年半ばにかけて同社の売上高は12倍になったが、費用は6倍にしかならなかった。その結果、営業利益は1050万ユーロから7億1600万ユーロへと70倍近く増加した。
サウンドクラウドはオンラインオーディオ共有プラットフォームで、スポティファイやアップルミュージックのライバルだった。2012年から2013年にかけて登録ユーザーは1000万人から1億5000万人へ15倍に拡大したが、売上高は800万ユーロから1100万ユーロへと50%弱しか増加せず、営業経費は1650万ユーロから2850万ユーロへと75%増加した。