あなたが最近参加したオフサイトミーティングのことを思い出してほしい。誰もが報告書やスプレッドシート、事実情報や数字を続々と持ち込んできたはずだ。テーブルの上には、さまざまなデータ、貸借対照表、損益計算書その他、ビジネスツールが散らばっていたのではないだろうか。

 マネジャーはたいてい、定量的にも定性的にも明確な分析こそが、企業のレジリエンス──変化や困難に直面しても、柔軟に適応し再起する力──のカギだと知っている。ところが、自分自身の適応力や成長力、達成力の測定や強化となると、同様の分析をしようとする人はほとんどいない。

 だが実践すべきである。私はこれまで、みずから企業を立ち上げて成長させながら、個人のレジリエンスの根本的な要素について数十年にわたり研究を続けている。その経験を通して、企業のレジリエンスを高めるのと同じ要領で、個人のレジリエンスを実際に評価し、管理し、強化するために実践できる基本的な事項をいくつか発見した。