1. システム思考のマーケティング
ダニエル・クライン(フット・コーン・アンド・ベルディング シニア・バイス・プレジデント兼グループ・クリエイティブ・ディレクター)

2. 広告の危機
ジョン・フィリップ・ジョーンズ(シラキュース大学 ニューハウス・スクール・オブ・パブリック・コミュニケーション 教授)

3. 顧客満足の世界地図
レジナ・ファツィオ・マルカ(元HBR シニア・エディター)

BEST PRACTICE
システム思考のマーケティング〔Disintegrated Marketing〕

ダニエル・クライン(Daniel Klein)
フット・コーン・アンド・ベルディング シニア・バイス・プレジデント兼グループ・クリエイティブ・ディレクター

不毛なマーケティング・キャンペーンの教訓

 多面的なマーケティング・キャンペーンを企画するのは、企業にすればお手のものである。ただし、顧客にそのメッセージは本当に届いているのだろうか。

 製品の新発売など大がかりなキャンペーンの場合、社内のマーケティング・グループが4~6つ、さらに同数程度の外部の広告代理店などを活用するのが普通である。

 通常これらのグループや代理店は、キャンペーンの個別の側面(マス広告、ダイレクトメール、オンラインによる販促など)を担当し、それぞれの担当分野の開発・管理・評価については別個の手法を用いている。そして本社は、これらの個別の努力も相互補完するものと当然のごとく想定している。