顧客の社内に机を置いて若手コンサルタントが常駐し、コンサルティングだけでなく、書類の作成など、さまざまな実務を支援するというコンサルティング会社も増えている。
「お客様にとってはコンサルティング会社を便利に使えるかもしれません。また、コンサルティング会社にとっても、社員を派遣することで、ビジネスが継続するので安定した収益が得られます。ただし、私たちは、コンサルタントがいなくなると事業が成り立たないような関係は望ましくないと考えています。私たちが最終ゴールとするのは、私たちのサポートなしで、顧客企業が『自走化』できる状態です。私たちはプロジェクトの提案時から、それを前提としています」(山口氏)
「伴走型コンサルタント」を掲げるコンサルティング会社は少なくないが、ベルテクス・パートナーズの「伴走型」とはまさに、顧客が独り立ちできるまで一緒に並走し「自走化」するまでの支援を表しているのである。

代表取締役
山口正智氏
山口氏は大学卒業後、複数のコンサルティングファームに勤務の後、大手エレクトロニクスメーカー、ゲーム会社などでの事業経験を経て、2015年に同社を設立した。
「当社の社名には、コンサルティングと入れず、パートナーとしました。私たちが考えるパートナーとは、横にいてくれる存在ではあるものの、御用聞きで、言ったことを全部やってくれるのではなくて、時に示唆してくれたり、自分を成長させてくれたり、時には自分のやっていることに反対してくれるような存在です。私自身もそういう仲間が周りにいて助けられた経験があります。社名には、当社自身が、お客様にとってそのような存在になりたいという思いを込めています」と山口氏は語る。
成果創出にコミットし大手企業から高い評価
不動産・建設業界をはじめエンタテインメント企業、コンビニエンスストア、通信キャリア、化粧品メーカーなど、ベルテクス・パートナーズの顧客には、各産業を代表するような大手有名企業が並ぶ。若いコンサルティング会社でありながら、同社が高い評価を得ている理由は何なのか。
執行役員・パートナーの本間優太氏は次のように答える。
「私たちはお客様の『自走化』を前提に、実現のために何をすべきかを徹底的に考え、具体的に提案します。お客様もいつまでにどのような変革が起こるかをイメージでき、かつその期待を超える価値を提供し続けるからこそ、評価をいただいていると感じます」
提案を「絵に描いた餅」にしないために、ベルテクス・パートナーズならではの支援も行うという。
たとえば新規事業創出であれば、アイデア創出から、事業計画策定、予算承認、試作開発、検証・改善、販売開始、運営拡大まで一貫して支援するが「これらのプロセスを通じ、答えを教えるだけではなく、答えの見つけ方をお伝えすることで、お客様の社内の人材育成も行います。そして、社員や組織のモチベーションのスイッチを見つけ出し、成果創出と企業変革を同時に実現します」と本間氏は紹介する。まさに、社内のイノベーターを発掘・育成し、組織にイノベーション推進力を定着させるのだ。
山口氏は「『シリアルイノベーター』(serial innovator:組織の中で連続的に改革を起こす人)という言葉があります。どんなにAI(人工知能)などのテクノロジーが進化しても、イノベーションを起こすのは最終的には『人』です。お客様の社内にシリアルイノベーターを育成するお手伝いをしたいと思いますし、お客様との二人三脚により、当社自身がお客様にとってのシリアルイノベーターになりたいと願っています」と力を込める。
ビジネスとデジタルを融合する支援でも実績
「ITはあくまでも手段にすぎません」と山口氏は語るが、最新のテクノロジーについても、ベルテクス・パートナーズは豊富な知見を持つ。