-
Xでシェア
-
Facebookでシェア
-
LINEでシェア
-
LinkedInでシェア
-
記事をクリップ
-
記事を印刷
不況期の製品発売を分析してみると……
不況は恐ろしい。消費者は支出を抑え、企業はコストを削減し、誰もが景気の回復を心待ちにする。こうした状況下で、好況期でも費用のかかる不確実な試みである製品の発売をするのは、合理的でないように思われる。しかし、新しい研究で、不況期に発売された製品は、複数の重要な指標において高いパフォーマンスを示すことが明らかになった。
研究者らは、次の3つの疑問について調査した。不況期に発売された製品のパフォーマンスは、好況期に発売された製品と比べてどうか。不況の深刻さはパフォーマンスに影響するか。不況期のどの段階かは重要か。
研究チームは、1995~2012年の英国における日用消費財20カテゴリーの製品発売8981件と、1946~2008年の米国の自動車産業の製品発売1071件を分析した。英国の情報はオランダのマーケティング会社、アイマークから、米国のデータは『オートモーティブ・ニュース』誌や『ニュー・エンサイクロペディア・オブ・モーターカーズ』などから収集した。また、英国家統計局と米経済分析局のデータから各経済圏の景気後退を追跡するとともに、各製品の売上げ、市場シェア、製品寿命に関する公開データを調べた。