PwCの統合知と企業の知をかけ合わせる

片岡 不確実性が高まっている時代だからこそ、マクロからの視点で大きな流れを読み、個社の戦略に落とし込んでいくことがいっそう重要になっています。

 そうした中で、PwCでは特定分野の専門性だけに頼るのではなく、さまざまな専門性をかけ合わせた統合知による総合的な意思決定の支援を企業経営層に対して行っています。

 PwC Intelligenceは「マクロ経済」「地政学」「サステナビリティ」「サイバーセキュリティ」「テクノロジー」という5分野の専門性を統合することによってマクロ環境の変化と企業への影響を見定め、そこにストラテジーコンサルティングのStrategy&の知をさらに統合して、企業目線に立った情報提供や支援を推進しています。

片岡剛士
Goushi Kataoka
PwCコンサルティング PwC Intelligence チーフエコノミスト

 私たちから一方的に洞察を提供したり、変革に向けた施策を提案したりするのではなく、企業経営層の皆さんと一緒に議論しながら互いの知をかけ合わせ、産業の未来や企業の勝ち筋を探究するのがPwCのアプローチです。ですから、経営層の方々との協働の機会をこれまで以上に増やしていく必要があると考えています。

服部 マクロレベルのトレンドを自社の経営戦略にそのまま落とし込むのは難しいですから、段階を分けて議論していく必要があります。私たちは、マクロトレンドと個社戦略の間に産業レベル、あるいは消費者の生活レベルといったセミマクロの視点を挟むことを推奨しています。そうすることによって、PwC IntelligenceとStrategy&、そして企業経営層の方々がより効果的に協働することができます。

片岡 マクロからセミマクロへの分岐点、セミマクロからミクロへの分岐点で複数の戦略シナリオと実行オプションが浮かび上がりますから、PwCと企業経営層との統合知によって可能性を探り、意思決定の精度を高めることが、大きな意義を持ちます。

 マクロからミクロへの一方向だけではなく、ミクロからマクロへという視点も持ちながら、変化をとらえることが大切です。そして、自社の置かれている状況と照らし合わせて、社会の未来に対してどういう価値を提供しうるかを見極める。それが変革の成否を左右します。

服部 そうですね。それに加えて、みずから変革を起こす姿勢を持ち続けることが重要です。ビジネスモデル・リインベンションに挑むことで、自社の既存事業がディスラプションされる可能性もありますが、長期的には成長につながります。

 既存の事業領域の中で、これまで通りビジネスを続けるのは、ある意味で心地いいことかもしれませんが、未来の成長機会を見逃すことになると思います。

服部 真
Makoto Hattori
PwCコンサルティング Strategy& リーダー/パートナー

 自己否定を恐れず、新しい世界に飛び込む勇気を持つ。それは、社会、企業、個人のいずれにおいても、成長のための必須条件といえそうです。

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