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サステナブルという特性が
売りにつながるわけではない
自社製品やサービスのサステナビリティ関連の特性を売り込む際に、根本的な真実を見落としていることが多い。それは、社会的・環境的なベネフィット(便益)は基本的な製品特性と比べて、顧客の意思決定に及ぼす影響が小さいことだ。
消費者はどのような買い物でも、まずは特定のジョブ(片づけなくてはならないこと)をやり遂げようとする。そのジョブに役立つものが見つかり、そしてその人がサステナビリティを重視している場合に限って、社会的ないしは環境的なメリットをさらにもたらす製品に目を向ける。
たとえば、コートジボワールの農家の労働条件を改善するために、チョコレート菓子を買おうとする人はいない。何よりもまず、ささやかな楽しみを味わいたいからチョコレートを買うのだ。気候変動を防ぐために電気自動車を買うのではない。車を買うのは移動手段が必要だからであり、CO2排出量削減は付随的なベネフィットなのだ。