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あるスーパーマーケットでは、買い物客はポップミュージックのヒット曲に合わせてカートを押している。ミューザック(BGM)が流れている店もあれば、何の音楽も流していない店もある。それぞれの環境が売上げに与える影響があるとすれば、どんなものだろうか。
それを明らかにするため、研究者らはまず同じスーパーマーケットチェーンの欧州の3店舗で実地調査を3週間行い、ポップのヒット曲、ミューザック、無音のそれぞれの条件を各店舗で1週間ずつ実施した。店舗データを分析すると、平日は2つのタイプの音楽により、どちらも売上げが11%も増加した。しかし、週末はほとんど差がなく、むしろ売上げはわずかに減少した。2回目の実地調査と対照実験でも同様の結果が得られた。
この違いは、何によるものか。買い物客へのインタビューから、平日は精神的に疲れてしまっており、より直感的な処理が多くなるが、この思考形式は感情に左右され、音楽などの要素に影響される。週末の買い物客は、休息が取れていて、仕事に集中していないので、音楽は同じ効果を発揮しないのだ。