顧客関係の健全性を見極める

 B2B企業にとって、製品開発と顧客獲得には相応のコストがかかる。実際、製品の初年度売上高を大きく上回ることも少なくない。

 ところが、顧客側から見れば、先行投資を低く抑えられることから、営業段階で約束されたメリットがすぐに得られなければ、比較的簡単に売り手との関係を断ってしまう。顧客維持率が低下すれば、すぐに業績悪化につながり、ネガティブなクチコミも広がりかねない。だからこそ、企業は顧客関係の健全性を理解し、常に対処することが重要になる。

 企業は最新のソフトウェアを使うことによって、顧客が自社製品をどのように利用しているのか、そのパターンを追跡し、トレンドを見極め、詳細に分析することができる。こうしたデータはシステムに集積され、マーケティング、営業、財務、オペレーションを支援する。アカウントマネジャーやカスタマーサクセスマネジャーは、これらのデータを利用して顧客関係の健全性(カスタマーヘルス)を判断し、積極的に関係を管理する必要がある。