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多くの変革プログラムは
なぜ失敗してしまうのか
ほぼすべての大企業が、近年、何かしらの変革(トランスフォーメーション)に取り組んできた。筆者らの推計によると、どの時点を取っても、大企業の3分の1以上で変革プログラムが進行中である。筆者らがCEOへのインタビューで尋ねたところ、過去5年の間に2つ以上の変革プログラムを進めた企業が約半分に上り、3つ以上という企業も全体の20%近くあった。
しかし残念なことに、大半の変革プログラムが実際にはそれほど変革を実現できていない。たいていの場合、鳴り物入りでスタートし、大々的な発表がなされて、大きく変わることが宣言される。しかし、そのほとんどが結果を出し損なう。筆者らの調査によると、大型の変革プログラムのうち、長期にわたって効果を生み出せるのは、わずか12%ほどである。
経営陣は期待外れの結果を受け入れて先に進み、また別のプログラムを立ち上げる。たとえば、米国のある著名な銀行は、わずか4年の間に大型の改革プログラムを3つも立ち上げた。しかし、そのすべてが完全に失敗の憂き目に遭った。