企業は、従業員をAIとともに働かせることによる生産性の向上をしばしば喧伝するが、従業員がAIに「管理」されるとどうなるのだろうか。

 その疑問に答えるため、研究者らはアルゴリズムに管理されることが、従業員の生産性、社会性へのモチベーション、実際の社会的交流、創造性、そして全体的なウェルビーイングに与える影響を検証した。労働者3153人を対象とした5つの研究を通して、アルゴリズムに管理される従業員は、人間に管理される従業員よりも、同僚を助けたりサポートしたりする傾向が低いことが明らかになった。

 研究の一つでは、ドイツのバンのレンタル会社に協力を仰ぎ、デジタル労働プラットフォームからギグワーカー1002人を雇って、会社のソーシャルメディアキャンペーン用のスローガンを作成してもらった。ギグワーカーは2つのグループに分けられ、一方のグループには指導と評価は人間が行うと伝え、もう一方のグループにはアルゴリズムが行うと伝えた。