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研究の概要
コロンビア・ビジネススクールのマイケル・スレピアン教授と、共同研究者で南カリフォルニア大学(USC)のエリック・アニシッチ、スタンフォード大学のニール・ハレビーは、職場の秘密保持が従業員のウェルビーイングに与える影響をより理解するために、米国と英国で1万2221人を対象に7つの研究を実施。一連の調査と現場での実験を通じて、組織の秘密保持が従業員の地位、ストレス、フラストレーション、孤立感、目的意識に及ぼす心理的影響を評価した。
そして、会社の秘密を守る人は、仕事により大きな意義を見出していることがわかった。この結論について、スレピアン教授に解説していただこう。
秘密を守ることでどんな影響があるのか

Illustration by LARA TOMLIN
スレピアン(以下略):職場ではさまざまな職種の人が機密情報を扱います。CIAの工作員や弁護士、医師だけではありません。仕事をしている人は日常的に、顧客や製品、業務などに関する秘密を守らなければならないのです。
今回の研究では、従業員が社外や社内、あるいはその両方で共有することが禁止されている職場での業務や活動に関する情報を、「組織の秘密」と定義しました。
私たちは人々が職場で一般的に委ねられている秘密の種類を知り、秘密を守ることによる影響を、ポジティブなものもネガティブなものも理解したいと考えました。そこで、シンプルな疑問から始めました──秘密は会社を守りますが、秘密を守ることは従業員にどのような影響を与えるのでしょうか。