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【HBR CASE STUDY】
[コメンテーター]
ラリー・ヒューストン(Larry Huston)プロクター・アンド・ギャンブル バイス・プレジデント
ジョン・シーリー・ブラウン(John Seely Brown)元ゼロックス 主任研究員
ジョン・ヘーゲル3世(John Hagel Ⅲ)元マッキンゼー・アンド・カンパニー プリンシパル
ジーン・リップマン=ブルーメン(Jean Lipman-Blumen)クレアモント大学院 教授
アジム H. プレムジ(Azim H. Premji)ウィプロ 会長兼マネージング・ディレクター
[ケース・ライター]
ニティン・ノーリア(Nitin Nohria)ハーバード・ビジネススクール 教授
*HBRケース・スタディは、マネジメントにおけるジレンマを提示し、専門家たちによる具体的な解決策を紹介します。ストーリーはフィクションであり、登場する人物や企業の名称は架空のものです。経営者になったつもりで、読み進んでみてください。
CEOをびっくりさせた
デモンストレーション
「はい、そこに座って。違う違う。そちらの〈レイジー・ボーイ〉の椅子だ。じっとしててくれよ」
ラースは、クッションのベタベタしたものがスーツに引っつきやしないかと心配しながらも、言われたとおり、音響ラボに置かれたくたびれた人工皮革のリクライニング・チェアに沈み込んだ。
ラースはRLKメディアのCEOとして、意を決してこの定例デモンストレーションに足を運んだのだった。たしかにR&Dチームとの関係を深めるには持ってこいの場であり、時にはあっと驚かされることもあった。
ラースは腕時計で時間を確認し、ワーク・ステーションをいじっているRLKの創業者であり、いまでは主任研究員を務めるレイ・ケルナーをじっと見た。