-
Xでシェア
-
Facebookでシェア
-
LINEでシェア
-
LinkedInでシェア
-
記事をクリップ
-
記事を印刷
マネジャーはしばしば「私のチームには時間管理の問題がある」と言う。ある経営幹部は、部下が重要なプロジェクトに取り組んでいるわけでもないのに、忙しそうにしていることにストレスを感じている、という。
そんな困った状況を時間管理で解決しようと考えて、彼らは私を雇おうとする。仕事の優先順位のつけ方やスケジュール管理をうまく行うためのヒントやテクニックを授けてほしいというわけだ。
しかし、まもなく判明するのは、チームの問題の根本原因は時間管理ではなく、アテンション(注意力)のマネジメントだということだ[注1]。そして、それは社員のスキル不足のせいではなく、シニアリーダーたちによって知らずしらずのうちに強化された(少なくとも容認された)組織文化によって、広く引き起こされている問題だということである。
仕事への集中を妨げる要因は、質の高い知識労働を妨げる最大の障害の一つであり、米国経済に年間約1兆ドルの損失をもたらしている[注2]。この問題に対処する最初のステップは、このような組織文化上の問題を重要な経営課題として扱うことである。
集中力や生産性の低い職場には、以下の4つの状況が見受けられる。私の経験から言えることは、多くのリーダーはその弊害に気づいておらず、状況を黙認するのみならず、場合によっては積極的に奨励していることさえあるということだ。