恐怖や支配を用いて従業員を動かす「支配的なリーダー」の影響を調べる7つの調査で、こうしたリーダーの下で働く人々は、非倫理的な行動を取る傾向がはるかに高いことがわかった。

 ある実験では、英国で被験者293人を集め、BACテックという架空の企業に勤務していると想定してもらった。被験者は無作為に2つのグループに分けられ、それぞれに動画でテイラーというマネジャーが紹介された。一方の動画では、テイラーは従業員に助言を与え、支援していると自己紹介した。もう一方の動画では、テイラーは権力があり、自己主張が強く、支配的で、積極的に自分のやり方を押し通すと自己紹介した。

 自己紹介を受け、被験者は追加収入が得られるタスクに取り組んだ。その結果、支配的なマネジャーの下で働く人は、そうでないマネジャーの下で働く人よりも、金銭的利益を得るために嘘をついたり、成績を偽ったりする可能性が高かった。