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イノベーションの達人にその秘訣を聞く
社員に持てる創造性を発揮させ、現状を打破する気構えを養わせる。しかも日常業務を円滑に進めながら、である。そのためにはどうすればよいか。おそらくこれは経営陣が直面する難題の一つだろう。
イノベーションは他の業務や活動と性質が異なり、参考となるひな型もなければ、信頼に足るルールやプロセスもない。それどころか、成否の判断基準すら存在しない。
イノベーションを生み出す行為は、ある意味、どれも1回限りの神技であり、個人あるいは集団のイマジネーションが大きく飛躍した結果であり、事前に計画することも、真似することもできない。要するに、イノベーションとは、日常業務の対極に位置するものなのだ。
一方、なかには素晴らしいアイデアを繰り返し生み出す企業が存在していることも事実である。新製品に限らず、新しい業務プロセス、新しい戦略、新しい事業など、これらの企業が打ち出すアイデアはさまざまである。
そこには、何か成功の秘訣のようなものがあるのだろうか。また、他企業のお手本になるのだろうか。この点を解明すべく、回答者として最もふさわしい人物を探し、アドバイスを仰ぐこととした。
そこには、何かを発明した人もいるが、全員が全員そうではない。むしろ、社員の創造性を開花させる才能に長けた人が多い。
調査に当たっての質問はただ一つ、「イノベーションを啓発するうえで、あなたの経験に照らして、最も効果的だったことは何か」というものである。以下にその回答を紹介する。
1. イノベーションを日常業務と見なす〔Make lt the Norm〕
クレイグ・ウィネット
プロクター・アンド・ギャンブル ゼネラル・マネジャー