パワーレビューズの調査によると、消費者の96%が商品購入の前にネガティブなレビューを見るようにしているという。この統計を考慮すれば、自社ブランドを汚すような投稿をネット上から一掃したいと考えるのは当然だろう。しかし、コロンビア・ビジネススクールが米国で行った研究によれば、それは間違いだ。

 研究者らは、人が不快なブランド体験をした場合、それについてのレビューを書いたほうがその体験から早く立ち直るかどうかを調べた。また、人々が書くレビューが、理性的、感情的、あるいはその両方かによってその回復力に影響するかどうかも調査した。

 ある研究では、航空会社についての否定的なレビュー2万2983件を分析し、機械学習により各レビューを理性的、感情的、あるいはその両方に分類した。そして、不快な経験をしたにもかかわらず、レビュアーがその航空会社を推薦しているかを調べた。その結果、航空会社を人に薦める確率は、理性的なレビューと感情的なレビューのいずれよりも、両方を織り交ぜたレビューのほうが5~10倍高かった。