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モノをよく売るためには、顧客の期待を満足させることが必要で、ときとしては、顧客の期待を上回ることも必要である。しかし、どうやって顧客が求めていることを知るのだろうか。
教科書によれば、マーケットリサーチがその答えを用意してくれることになっている。しかし、残念なことには伝統的なマーケティングリサーチのほとんどが実施方法を間違えていたために、この重要な目的を達成することができなかった。問題の核心には、マーケティングリサーチを正しい選択のための道具として使い、最良の選択をするための過程として位置づけるのではなくて、すでに決められたことが正しい決定であるかどうかを確認するために使うということがある。
私は、この折り込みの表を使って、マーケットリサーチを市場に基づいた意思決定のための道具として使いたいと思っているマネジャーの方々に1つの指針を示したいと思う。この折り込み表は、意思決定を支援する枠組みとなっている。企業が"テクノロジープッシュ/デマンドプル"(技術を宣伝し/需要を喚起する)商品開発へのバランスのとれたアプローチ方法を編み出すためのフレームワークである。このフレームワークの構成要素は、責任ある経営者であり、企業の意思決定プロセスであり、市場の現実であり、マーケットリサーチの機能でもある。
この表は5つのセクションに分かれているが、これらはリサーチャーがとらなければならないステップを示している。
(1)市場に関する情報ニーズを評価する
(2)市場を測定する
(3)データを蓄積し、加工し、表示する
(4)市場情報を表現し、分析する
(5)リサーチとその有効性を評価する
ここで用いた参考文献は、百科事典的に広範に及んでいる。産業界、マーケットリサーチ会社や広告代理店、学界、その他いろいろな方々の多くの思考の産物である。従って、この折り込み表は市場の声に対する感覚を身につける必要のある企業の責任者にとって貴重なものと思う。私がここでいう企業の責任者とは、商品開発、技術、製造、財務、人事など、多様な職務に携わる人々を指す。
この表では製造された"目に見える商品"を取り上げているが、意思決定のためのこの枠組みは"目に見えない商品"やサービスにも同様に適用できる。市場が何を求め、何にお金を払うかという点を理解することで顧客満足を得るという目標は、結局は同じだからである。
表には用語集と参考文献のリストをつけておいた。参考文献については脚注を施している。
佐々木功/訳
(HBR 1990年1-2月号より、DHB 1990年5月号より)
The Market Research Encyclopedia
© 1990 the President and Fellows of Harvard College.



