製造業における管理者たちは、このところ、生産性を向上させるための新生産システムの氾濫に直面させられている。

 例えば、それらはMRP(資材所要量計画)、カンバン・システム、OPT(最適化生産技法)、FMS(フレキシブル生産システム)と呼ばれるものである。

 どの業界でもいえることであるが、それらのなかから最もよい方式を選び出すためには、メリット、デメリットのバランスを考慮しなければならないことは、いうまでもない。

 MRPシステムは、在庫をもって大量生産を行なう企業に対し非常に優れた日程計画を可能とした。しかしその反面、小回りと柔軟性を犠牲にすることとなった。また、カンバン・システムは、在庫のコストダウンと従業者の参画を向上させるが、それには精緻な外注群と非常に協調的な労働者を必要とする。

 OPTは、生産工程でのボトルネックの除去に焦点をおいているが、そのため非ボトルネック工程に対しては逆の効果をもたらす可能性もあり、固定的システムとなってしまう弊害もある。FMSに関しては、前述の3つのシステムの弱点を克服できる可能性を秘めてはいるが、労働者から多くの職場をうばい去ってしまう可能性がある。

 1つのシステムの選択には、膨大な時間がかかる。また、その導入には莫大な額の投資を必要とするものである。本稿において、著者はそれぞれのシステムを選択した場合における評価、およびそのメリット、デメリットのバランス点に関して言及している。

 過去15年間にわたって、3つの重要な方式――MRP(materials requirements planning、資材所要量計画)、JIT(just-in-time、カンバン・システム)、OPT(optimized production technology、最適化生産技法)――の出現によって生産管理システムの革命が繰りかえされてきた。そしてこれらの方法は、次から次へ計画と管理技法のなかに取り込まれてきた。それぞれのシステムは、旧生産管理技法の制約条件や運営方法に対する挑戦となっており、それらの革新的な方法は、単に生産工程に変革をもたらしたばかりでなく、経営管理にも大きな変革をもたらした。

 その結果として、工場管理者は現在および未来の必要性にかんがみ、いったい何を選択すべきかという決断にせまられることとなった。なぜならば、それぞれの導入には従業員への数年にわたる教育と、莫大な投資を行なわなければならないからである。

 さて、以上の3つの手法では十分ではなかったかのように、さらにFMS(flexible manufacturing systems)の出現により新たな選択に直面することとなった。FMSは現状の生産管理システムをまったく無用化してしまう気配すら見せている。

 このような激動の環境下で、筆者は本稿において工場管理者に対し、3つの基本的な生産管理システムにFMSを含めた生産管理手法の比較評価を提供するものである。