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マーケティング・ミックス・コンセプトはマーケティング理論における中心的存在である。しかし、そのコンセプトを説明するのと現実に活用するのとでは、まったく別のこととなってしまう。本稿で著者はマーケティング・ミックスの各要素を分析し、それらの相互影響に関する鋭い洞察を見せている。
均質性、統一性、テコの作用といった要素を考えるにあたって、著者は1つのマーケティング計画というものが市場のニーズ、企業の技量、気まぐれに動く競合関係といった要素に、いかに適合していくかを具体的な事例で説明している。
こうした要求に対応するには、マーケティング・ミックスの各要素が、(他の諸特性のなかでもとりわけ)企業のもつ様々な能力を最大限に活用し、正確に定めた対象に対して標的を定め、競合相手の脅威から企業を守るようにしなければならない。
マーケティング・ミックス・コンセプトは、エグゼクティブのために開発された最も強力な武器の1つである。それは第1次大戦直後から今日にいたるまで、多くのMBA(経営学修士)マーケティング・コースにとっての基本的な統合テーマとなっている。
さらに数多くのマーケティング・プランだけでなく大半のマーケティング教科書、多くのマーケティング・コースさらにはエグゼクティブの教育プログラムにおいても主要な統合コンセプトとなっている。効果的であると同時にシンプルであるがゆえに長持ちしたのである。
今日では、この単純性を損なわぬ形で、もっと強力な武器にするための手法もいくつか開発されている。本稿はマーケティング・ミックスを統一的な全体図としてとらえて検証し、あるプログラムが成功する一方で、失敗するプログラムもある理由を説明するための基準を提示し、どんなプログラムが成功し失敗するかを予測する能力を強化するうえで役立てようとする。ついで、マーケティング・ミックス・コンセプトの背後を固めるより重要なテーマの一部について、再考することによって、もっと力のある形にもっていくためのいくつかの手法を提案している。
その前に、基本的なマーケティング・ミックス・コンセプトを順序だてて検討していくことにしたい。マーケティング・ミックスとはマーケターがその業務を進めるうえで活用する"ツール・キット"なのである。それは次の4要素から成り立っている。
1. 製品(製品政策)
2. 価格
3. コミュニケーション(ミックスのなかで、もっとも目に見える要素で、広告およびパーソナル・セリングが含まれている)
4. 流通
マーケティング・ミックスさえ整っていれば、エグゼクティブは自分の計画のあらゆる要素を単純ながら、よく整備された方法で、検討することができる。
ターゲット市場分野とマーケティング・ミックスの要素を簡潔な形態で提示することによって、ほとんどすべてのマーケティング戦略のエッセンスを説明することも可能である。例えばIBMのパソコン戦略は、次のように説明することができる。



