どんな企業でも、消費者をその製品・サービスに惹きつけることが第1の目標である。しかし、小規模な企業となると、この目標ばかりをひたすら追いかけるあまり、自分の企業が広く世間にどんなイメージを与えているかという点に関しては、つい見過ごしたり、通りいっぺんの配慮にとどまりがちになるものである。

 だが、このイメージは実は、小規模な企業が、企業評価の任に当たる人びとから、どう注目されるかという点に影響を与えかねないのである。イメージは単に公開株式企業にとって重要であるばかりでなく、いずれは株式公開に進むであろう企業、非公開ながら外部の第三者に株式が売却される可能性のある企業にとっても、やはり大切である。

 著者は、企業イメージの主要な決定要素として――マネジメント、企業名とトレードマーク、年次報告書、財務PR――の4つの分野で形成される印象をとりあげ論じている。

 第一印象は、なかなか薄れないことが多い。だとすれば、あなたの企業は部外者に対して、いったいどんな印象を与えているだろうか。

 ある企業のイメージというのは、単に潜在的消費者にもたらされている印象からのみ生まれてくるものではなく、株主、従業員、市中銀行、投資銀行、信用調査機関、金融関係マスコミ、そればかりか政府諸機関のようなグループにもたらされる印象からも、作られるものなのである。そこで本稿では、企業イメージに影響を及ぼすさまざまなファクターのなかでも、それら非消費グループにかかわりを持つものについて考えてみることとする。

 それら諸要素のなかでも、とくに重要なのは次のものである。

 マネジメント 株主、市中銀行、あるいは信用調査機関との会合で、企業のマネジメントがプロフェッショナリズムのイメージを与えるか、あるいは"場当たり的な対応"をしているような印象を与えるかどうかは重要な問題である。マネジメントがいかにも準備不足とか、口べたとか、最悪の場合には無能といった印象を与えていることはないだろうか。

 企業名とトレードマーク 企業名が、積極的なイメージを与えているかどうかという問題。企業名がその会社を高株価収益の分野に位置させるのに役立っているかどうか。トレードマークが使われている場合には、それが将来の発展を示唆するようなものか、少なくとも今の時代にマッチしているかどうか。ひょっとすると企業設立当時の遺物となっているのではないか、といった問題がある。

 年次報告書 

 企業の年次報告書は、現行株主や将来の株主その他に、企業の最もよい面を売り込むのに役立っているかどうか。あるいはただ単に最低限の法的な要件を満たしているにすぎないかどうか、といった問題。