生産・消費財を問わず、その販売会社が直面する主要問題に、小売店、流通業者からいかにすれば多大の援護を受けられるかがある。流通関係の経費が上昇しているときだけに販売会社、メーカーにとって、全力を傾注してチャネル管理をはかることが重要な課題となってくるのである。本稿で著者が解明するのは、企業が多彩なプロモーション手法を活用しながら、自社製品を流通パイプラインのなかで動かしていくプロセスである。

 多くのマーケターが直面する問題のなかで、このうえなくいらだたしいのが流通チャネル(以下チャネル)の管理といえる。某生産財会社のマーケターが語ったところでは、「別に流通業者を顎で使う気はないが、もう少し協力してくれないかという愚痴のひとつも出てしまう。カネは十分払っているのに、頼みにしたいときには当てにならぬ、といった具合だ」。

 消費財会社となると、同じ気持でもニュアンスは、ちょっと違ってくる。

「チャネルがもう少し助けてくれたら、売上げが大幅に伸びるし、利益もずっしり重くなるのは間違いない。ところが、かりに『流通業者をして製品Aの増販に当たらせよ』というボタンを押したとする。3ヵ月後に帰ってくるのは製品Cの売上げ上昇、などといった例はざらなのだ。チャネルがあまりに長く、複雑すぎて、とてもこちらの言い分など通せないのが現状だ」

 流通からの援護態勢を強めるといっても、そう簡単にはいかないが、少なくともプロモーション・ミックスを十二分に活用することで最低の経費で目標に到達できるはずだ。以下、本稿が提案するプログラムのポイントは次のようなものとなる――。

 1. メーカーは流通業者やそのセールスマンに売りつけるのでなく、いっしょに売ってもらうのだという気持でチャネルを管理すべきである。

 2. この目的達成のために活用できるプロモーション・ツールは数多い。

 3. チャネルの各段階ごとに、それぞれに合ったプロモーション・ミックスが必要である。

 4. 製品はそれぞれに合った特注型のプロモーション手法を組み合わせるべきだ。

 5. プログラムはマーケティング目的および予算上の制限を考慮しながら、筋の通った運営がなされるべきである。