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小売業の未来、特にショッピングに関するテレ・コミュニケーション・システムの将来は、もちろん小売店と同様、メーカー、流通業者、機器のメーカーに重大な結果をもたらす。本稿は、1888年にエドワード・ベラミーによって述べられ、それ以来さまざまな専門家たちが討論してきた自動化のビジョンを分析するものである。
来たるべき数十年間の発展は、過去の趨勢と密接に関連しているだろうという確信から、著者たちはまず、小売業の発展、短縮化する小売業のライフ・サイクル、消費者とその生活様式が小売業に与える影響、専門店の台頭、その他の出来事に注目する。次に著者たちは、さらに先をみて、大いに異なった小売業の状況を描くために、新しいテクノロジーなどの他の発展と結び付き、混じり合っているこれらの趨勢を検討する。専門店が引き続き繁栄していくと思われる一方、日常品の小売業は形を変えていくだろう。テレ・コミュニケーション・ショッピング、あるいは"テレ・ショッピング"は、明らかにこの大きなマーケティング分野に含まれる。
小売革命のプロセスは、変化の速度が加速化する兆候を示しており、それは米国人の生活の多くの側面で、ますます明白になってきている。そうした変化のひとつの側面として、ある権威者たちは21世紀の初頭までに、ほとんどすべての食品と、それ以外の基本的な家計のニーズは、家庭内のテレビジョン・コンピュータ・システムを利用することによって満たされるだろうし、買物の選択は、家計の習慣的な欲求やニーズ、慣習、習慣を一緒にプログラミングしてテレビに映し出される各種の品物、精選品、価格、ブランドを見た後で、決められるだろうと予想している。
こうした流通システムの基本的な発想は、新しいものではない。1888年に出版されたエドワード・ベラミーの本は、今までに書かれたユートピアの叙述では最も広く親しまれたもののひとつであった(36ページのかこみを参照)。彼の西暦2000年における小売流通に関する予測は、ほとんどの米国人が真のユートピアとは考えないだろう状況、つまり、完全に政府の管理・統制下にある経済という仮定に基づいていたが、そのような大規模な政府干渉は、自動化された小売流通システムに必然的に伴う部分ではない。
テクノロジーの変化を予測する、もっと最近の労作では、このような仮定をまったくとっていない。アルトン F. ドゥーディとウィリアム R. ディビッドソンが10年ほど前に本誌に執筆した際、夜遅く家庭でプッシュ・ボタンを通じてショッピングがなされる情景を描写した(36ページのかこみ参照)。ドゥーディとディビッドソンは、こうしたショッピングは「1970年代のいつかの時点では平凡なことになるだろう」と予言した。
さらに最近では、サイエンス・フィクション作家として最も有名なアイザック・アシモフが、ノン・フィクションの作品の中で、将来における食料品の選択と配送が購入者と流通業者の間で、テレ・コミュニケーションを通してなされるという前兆を見たと述べた。彼は「顧客は自分自身のコンピュータを使用してストアを呼び出すだろう……スーパーマーケットの特殊な形態のひとつは……完全なグルメ(食通)ディナー屋になるだろう……スーパーマーケットはフード・コンプレックス(食品集合体)の一部分となるだろう……家庭ではクッキングがあまりなされなくなるだろう」と予言した(1)。
こうした発展は、実際に"小売の輪"の次の主要な動きになるのであろうか(2)。ベラミーとアシモフの予測は、それを予測した時点ではまだ実現の可能性(おそらくその世紀の初めごろ)があったが、ドゥーディとディビッドソンの可能性の時刻表は、明らかに改訂されなければならない。しかし、多分それは筋書きそのものではないだろう。
テクノロジーとシステムの観点からみると、ドゥーディとディビッドソンの概念化は、いまなおきわめて的を射ているように思われる。しかしながら、構想のひとつの重要な部分であるプログラミングに関しては、現在ではもっと多くのことがいえよう。たとえば、家計のプログラムというのは、次のようなことを意味する。つまり、ペットの犬に必要な食べ物は特定のブランドと一定の量であろうし、ある家庭では1インチの厚さのステーキを好むだろうし、3人家族の家庭では、ひとつのブランドの石鹼を使うだろうし、1人の場合には他のブランドを使うだろうなどである。
ベーシック商品の規則的な購入は、日常品――たとえばドッグ・フード、パン、ミルク、卵、オートミール、野菜、肉など――に対する多くのニーズを、自動的に満たすようにプログラム化されるだろう。同時にこの自動化システムは、他のベーシックな品目を選択することも可能にしよう――たとえば、ステーキにするか、ハンバーガーにするか、子羊の肉にするか、フルコースの食事にするか、あるいは"昔風の家族料理"にするのか、といった選択をも可能にしよう。
購入ひん度の少ないベーシック商品の注文もシステム化されるだろう。せっけん、紙製品、家庭用品、くつ下類、その他日常的な衣料品は、たとえこの種の商品が、よりベーシックな食料品よりも購入ひん度が少なくても、自動化されたシステムを通じて購入可能となるであろう。買手がテレビを通して購入するために必要な商品の基本的特徴は、購入ひん度ではなく、事前選択性(preselectability)であろう。商品の注文に際して、視覚、触覚、きゅう覚あるいは人的サービスが顧客にとって重要でないかぎり、それはテレビを通して買われる商品の候補となるだろう。
このことは、自動化されたショッピングや小売流通が食料品、医薬品、金物、家庭電化製品、がん具、その他多くのタイプの消費財について、本当に近い将来に実施されるのかという疑問を提起する。われわれは、現実的な予測は現在の傾向や可能性を分析するのと同様、過去の小売業についての理解に基づくべきだと思っている。



