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経済性を訴えるべきか、倫理に従うべきか
アスペン・スキー・カンパニー(以下ASC)がサンデック・レストランをアスペン・マウンテンに完成させ、「環境に優しい建築物」として全米で初めて認定を受けた。すぐその後、私はASCの社長兼CEOのパット・オドネルと共に記者会見の席で質問に答えていた。
私は、この建物は環境保全型の建設、つまり環境保護に対応している点――持続可能な建設工事は経済的に折り合う――に固執して、集まった記者たちにこう語った。
「この建物は、環境に配慮すべく、さまざまな条件をクリアしています。しかし、コストが余計にかかるどころか、構造上の性能を改善することに成功しました。別のやり方だとよりコスト高になりますが、この工法ならばすぐコストを回収できます。また、環境に優しいビルの建設は、堅実な投資活動であるともいえます。実質的に、追加コストも必要なく、健康的にも金銭的にも長期的なメリットを生み出すことになるからです」
しかし、パットの答えはまったく違っていた。
「それが正しいことだからやったまでです。結果的には、会社に何十万ドルもの余計な負担を強いることになりました。とは言うものの、それが我々の守るべき指針の一つであり、価値を重視する我々の流儀の一部であるという見解に、経営陣と株主が一致したのです」
パットの発言に私は面食らった。それは、持続性を唱える運動において主張されてきたドグマとはまったく対極にあるもので、私が信じるところ、つまり少なくともPRにおいては純粋に経済的な観点から論じられるべきところに、彼は倫理観を持ち込んだからだ。追加コストがかかったことに触れてしまうと、環境に優しい建築を推進する運動全体を台無しにしてしまいかねない、と私は気が気ではなかった。



