上司の言行不一致は収益性に影響する

 リーダーたるもの言行一致でなければならないと、だれもが考えている。

 たとえば、ある経営者が「顧客第一」を全部門のモットーに掲げておきながら、1カ月後にカスタマー・サービス担当のスタッフを整理したとしよう。

 おそらく、そのレイオフには十分な根拠があったに違いない。経営者にとって、それ以外には選択の余地がなかったのかもしれない。しかし、社員の信頼は揺らいでしまうし、そのことで企業は代償を払わなければならなくなるだろう。

 では、実際にどのような代償を払うはめに陥るのだろうか。数字で測りにくいものであることは、はっきりしている。社員は仕事に対する意欲を削がれる。新しい提案にも乗ってこない。次のプロジェクトでも、率先して上司に従う姿勢を示さなくなる。

 だが、驚いたことに、上司の言行不一致が収益性に及ぼす影響を直接測定したような研究はこれまでなかった。同僚のジュディ・マクレーン・パークスと私は、それに挑戦することにした。

 自分の上司は言うこととやることが一致しないと社員が感じた場合、上司に対する社員の信任はいっきに低下し、意欲が減退する。命じられた以上の仕事に立ち向かう意志がなくなるといった具合に、ドミノ効果が引き起こされる、と我々は仮定した。そうなれば、顧客満足度は下がり、人材流出に拍車がかかって収益性が脅かされる。