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本稿でいう弱体製品とは、企業目的からみて価値の疑わしいすべての製品をいう。消費者の価値観が多様化し、変化のスピードが加速化するのに伴い、新製品が続々と市場に送り出されるが、危機感にかられた大掃除の機会でもないかぎり、価値の疑わしい既存製品の撤収に手をそめたがらないケースが少なくない。
本稿では、疑わしい製品の摘出と評価、撤収すべき製品の選択、そして廃棄予定製品の上手な退場計画の実施など、6段階にわたるコントロール・システムごとに明確な評価基準と必要な情報を示し、効果的な弱体製品の撤収のやり方を提示する。
今日、ほとんどの会社は、複数の製品を扱う企業である。規模の大小にかかわらず、また製造、卸売業、小売業などの業種に関係なく、一般に企業は多品種、多銘柄を取り扱う。ふつうのスーパーマーケットは6800種の品目を扱い、アメリカン・オプティカル社は、3万種の品目を生産し、ゼネラル・エレクトリック社の製品と部品は数十万点を数えている。
製品の人口過剰
歴史的に見ると、製品の整理を目指した体系的、かつ経常的な経営者の努力がないかぎり、製品ラインは、時間の経過とともに、むやみにふくらんでしまう傾向がある。それでも経営者は、製品を取り除くよりは追加するほうが、やさしいと考えがちである。
事実はこうである。製品と製品ラインの数が算術級数的にふえるにつれて、経営者のかかえる問題の幅は幾何級数的に広がるのである。
大きな頭痛のタネ
そこで、経営者の身辺には、製品人口過剰というマルサスの亡霊がじわじわとしのび寄る。食わしてやらねばならない製品という口があまりにも多すぎる。製品にかけるカネと、マーケティング力には限りがあるために、製品の数がふえるにつれて、ますます広く薄めて配分せねばならない。このことから、2つの大きな頭痛のタネが発生する。
□経営者は、販売予測と価格設定をしようとする際、製品間の複雑な需要共有関係と悪戦苦闘しなければならない。
□生産計画、原価計算、設備機器購入をしようとする際、製品間の複雑な供給共有関係と悪戦苦闘しなければならない。
製品人口過剰はまた、資源の配分と調整に面倒な問題を起こす。ところで、トップ・マネジメントの手のうちには、過去よりも多くの注意を製品単純化へ向けるという解毒剤が用意されている。競争のペースが速まり、消費者の好みが飽満状態になるにつれて、手傷を負った製品ラインを整理する仕事が、代替要員を見つけることと同様に重要となる。



