コルゲート:トップの情熱が不発商品を再生させた

 1990年、コルゲート・パルモリーブ(以下コルゲート)が業界に革命を起こした練り歯磨き〈ガム・プロテクション〉を発売した時、同社のエグゼクティブたちはその大成功を確信していた。

 この歯磨きは、強力な抗菌技術によって生まれた新製品だったことから、フッ素入り練り歯磨きの開発に成功して以来、最大のイノベーションであると考えた。6カ国で発売されたが、その数カ月後、市場シェアは1%足らずであることが判明した。それは同社予測の5分の1でしかなかった。

 何が悪かったのだろうか。新たに実施された市場調査では、当初の販売戦略は同製品がいかに画期的であるかについて言及していなかったことを発見した。事実、その技術進歩が革命的であることよりも、従来の商品ラインを展開させた新商品であることを訴求していたにすぎなかった。また、製品について広範に主張したものの、世間は耳を貸さなかった。

 当時、コルゲート社長のビル・シャナハンは、四半期に一度開かれる業績評価ミーティングにしか参加していなかった。